THE SWEET HOUSE OF HORRORS
ルチオ・フルチのホラーハウス

1989年イタリア作品

監督

 ルチオ・フルチ

キャスト

ジャン・クリフトフブリティゲニーレ 

シンチア・モンラーレ 

近所のレンタル屋さんで中古放出で300円で購入しました。

前に一度観ていて、尚且つダビングしたものを持ってはいたんですが、ルチオ・フルチの文字にくらくらしてしまい買ってしまいました。
初めて観たのがもう随分前の話で、全く内容は忘れていたんですが
今回観て原因が判明!
なんだこりゃ!? だからでした・・・

お話・・・
郊外の古びた館で暮らす家族四人。長男のミッチと長女のサラは、
優しいパパとママ※1と幸せに暮らしていた。
しかし、悲劇は子供たち二人が寄宿生の学校に入ってる時にやってきた。
嵐の夜に両親が強盗に惨殺されてしまったのだ。
両親の親友であったチャールス夫婦が、子供たちの面倒を見るために館にやって来るが、
チャールスの妻であるマーシアは、その館で信じられない体験をする。
突然あちこちの部屋に血痕が現われ、ポルターガイスト現象が起こったのだ。
不思議な事に子供たちが寄宿生の学校から帰ってくると、その現象は収まるのであった。
気味が悪いマーシアは、その館を売り払う決心をする。
しかし、不動産会社が出入するようになってから、恐るべき現象が再び始まった。
庭師の顔の皮膚が
突然裂け※2、血みどろになって狂い死に、家の査定に来ていた不動産屋は大怪我をしてしまう。
チャールス夫婦は遂にエクソシストを呼び、
死霊との全面戦争※3が始まった・・・

※1 フルチ作品で「優しいパパとママ」という言葉が出て来た時点で何かが変です。
※2 本当に何の脈絡もなく突然裂けます。
※3 死霊と言うのは間違いではないのですが、強盗に殺された「優しいパパとママ」の霊です。戦争して良いんでしょうか?

・・・
ルチオ・フルチ=破綻すれすれ、もしくは全く理解出来ない物語と残酷描写。
これはその180度逆を行ってる作品のようです。
多分、ファンタジーとかそういうのを狙ったつもりなのかも知れませんが
なんかこう・・・ルチオ・フルチには似合わないんですよね。
ま、これが別の誰かが撮った作品だったら何かが変わるかと言うとそうでもないんですが^^;

唯一、フルチ映画の真骨頂である残酷描写シーンは
冒頭で強盗に殺されてしまう夫婦のシーンでしょうか。

普通の感覚の人が撮った作品だと、拳銃で撃たれるとかナイフで刺されておしまいなんですが
そこはフルチということで、なんだかわからんぐらいにメッタ打ちにして殺してます。
なんたって目玉飛び出しちゃいますからね。
普通そこまでしないだろうって感じです^^;
で、見所はここだけ。

ストーリー展開も遅々としたもので、観ていてイライラしてきます。
フルチにはオカルトテイストの作品は似合わないんだろうと実感出来ます。

日本版のビデオは絶版。DVDも出てません。
レンタル屋に生存する可能性も限りなくゼロに近いです。
無理して探して、ようやく発見して観たとしても、その苦労が報われない可能性大です。

注意してください。

 

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